韓国の意匠登録は、物品または物品の一部、書体、一定の画像の視覚的形態を保護する制度である。保護対象は特許の技術的思想とは異なり、図面または写真に表された外観を中心に定まる。

韓国は先願主義を採用する。出願前の販売、展示会、ウェブ掲載、クラウドファンディング等は新規性に影響するため、原則として公開前に出願する。出願人自身に由来する一定の公開には12か月以内の新規性喪失の例外があるが、主張手続と証拠提出が必要であり、事前出願の代替として予定すべき制度ではない。
意匠は、法定の保護対象に該当し、工業上利用でき、新規性と創作性を備える必要がある。公序良俗に反する意匠、他人の業務と混同を生じさせる表示を含む意匠、物品の機能を確保するために不可欠な形状だけからなる意匠などは登録対象から除外され得る。
新規性喪失の例外を利用する場合は、公開日、公開主体、公開内容、出願意匠との対応を示す資料を準備する。MOIPの案内では、原則として出願時に例外適用の意思を表示し、関係事実を証明する書類を出願日から30日以内に提出する手続が示されている。適用の可否は公開態様と具体的な手続時期により判断する。
韓国の意匠出願では、通常、次の情報と書類を準備する。
韓国に住所または営業所を持たない出願人は、韓国の代理人を通じて手続を行う。パリ条約の優先権は、最初の意匠出願から6か月以内に韓国出願を行って主張する。
図面または写真は、同一の意匠を矛盾なく表す必要がある。必要に応じて斜視図、正面図、背面図、左右側面図、平面図、底面図、断面図、拡大図を用いる。各図の輪郭、稜線、表面形状、陰影、部品の位置が一致していない場合、方式補正または権利範囲の不明確性につながる。
部分意匠では、保護を求める部分とそれ以外の部分を表示上区別する。破線等の使用方法は提出図面全体で統一し、説明と対応させる。競合品が周辺形状を変更した場合にも保護対象部分が特定できるよう、製品の交換部品、インターフェース、輪郭、反復して使用する特徴を分けて検討する。
韓国には実体審査制度(SES)と、対象物品が限定される一部審査制度(PSES)がある。適用制度は物品の分類によって決まる。SESでは新規性、創作性等の登録要件を審査する。MOIPの公開案内は、実体審査の期間を通常約1年としているが、案件、分類、補正、優先審査の利用により変動する。
PSESは、形式要件、工業上利用可能性その他の一定の不登録事由を審査する一方、新規性、創作性、拡大された先願、先願関係のすべてを登録前に審査する制度ではない。このため、PSESによる登録は第三者との権利関係や後続手続を含めて評価する必要がある。意匠出願では、特許出願のような別個の審査請求は通常不要であり、出願後に審査が進む。
2026年7月16日に確認したMOIPの料金表では、電子出願の主な官費は次のとおりである。
1年目から3年目までの登録料は1意匠につき年25,000ウォンとされ、その後は年次に応じて増額する。代理人費用、図面作成費、翻訳費、優先権書類費、拒絶理由通知への対応費は官費に含まれない。料金は改定されるため、出願時に最新表を確認する。
意匠権は設定登録により発生し、登録料の納付を条件として出願日から20年を迎える日まで存続する。関連意匠の存続期間は基本意匠の存続期間と連動するため、基本意匠と関連意匠の出願日、登録日、関係を一体で管理する。
韓国は2014年からハーグ制度に参加している。複数国で同一の意匠を出願する場合、ハーグ国際出願は手続を集約できる。韓国への直接出願は、韓国の物品分類、図面、優先権、補正方針を出願時から個別に設計しやすい。
出願経路は、対象国数、公開時期、各国で同一図面を使用できるか、各国固有の補正に対応する必要があるかを基準に選択する。ハーグ経由で韓国を指定した場合も、韓国の実体法に基づく審査を受ける。
これらの制度は、出願相互の関係、公開時期、図面表現が権利範囲と有効性に影響するため、最初の出願前に構成する。
展示会等で公開した後でも、12か月の新規性喪失の例外に該当し、所定の主張と証拠提出を行えば登録可能性は残る。ただし、第三者による公開や先願、海外出願への影響は別途生じるため、公開前出願を原則とする。
創作者と出願人は同一である必要はないが、出願を受ける権利の承継を明確にする。従業者・委託先から会社への承継は契約書等で確認する。複数のバリエーションは、複数意匠出願や関連意匠制度を利用できる場合があるが、各意匠の相違点と基本意匠との関係を出願前に整理する。
法務・編集レビュー:2026年7月16日。韓国の現行知的財産当局は知的財産処(MOIP、旧KIPO)である。本稿は一般情報であり、個別案件では分類、料金、図面、公開日および優先日を確認する必要がある。