
韓国国内の大切な発明を基礎として、米国、欧州、中国などへ海外出願を進める際、国内外の代理人から「DASコード(DAS access code)」を求められることがよくあります。このコードが正確に何を意味し、なぜ必要で、どのように管理すべきかについて明確な実務資料が少なく、混乱が生じることもあります。
一つの小さな手続上のミスが、多大な費用と時間をかけた発明の優先権を失わせることもあります。
本コラムでは、DASコードの正確な意味と重要性、そして Pine IP Firm の豊富な実務経験を基に、小さなミスによる重大リスクを減らすための核心チェックポイントを詳しく解説します。
DAS は Digital Access Service の略で、WIPO(世界知的所有権機関)が運営する国際特許書類用のデジタル保管庫のようなものです。
以前は、海外出願でパリ条約優先権を主張するために、第一国出願を行った国(例:韓国特許庁 KIPO)から優先権証明書類(認証謄本)を紙で発行してもらい、高額な国際郵便で第二出願国(例:米国 USPTO)へ提出する必要がありました。この過程には時間と費用がかかり、書類紛失のリスクもありました。
DAS は、この紙による書類提出手続を完全に代替します。
特許庁間で優先権証明書類を電子的かつ安全に交換できるよう構築されたシステムです。
DASコード(Access Code)は、このデジタル保管庫に保存された自分の出願書類を後願庁に閲覧させるための固有のアクセス認証値、つまりパスワードのようなものです。
最も多い質問です。海外代理人から DASコードを求められた場合、どこで確認すればよいのでしょうか。
Pine IP Firm が韓国 KIPO に特許、実用新案、デザイン出願を完了すると、特許庁は直ちに出願番号通知書を発行します。
この通知書の中ほどに [Access Code] の項目が明確に記載されています。通常は数字と英字 A-F の組み合わせによる4桁のコードです。
このコードは当該出願について一度生成され、同じ優先権書類を米国、欧州、中国、日本など複数国に提出する際に繰り返し再利用できます。
DAS システムの利用は単なる選択肢ではなく、多くの国で必須手続として定着しつつあります。当事務所が扱う主要庁(KIPO、USPTO、EPO)の実務動向は次のとおりです。
DAS システムを利用した電子交換が失敗する最大の原因は、システムエラーではなく、出願人による基礎データの記載ミスです。
後願庁(例:USPTO)が WIPO の DAS 保管庫から書類を取り出すには、次の4つの情報が先願庁(例:KIPO)に登録された情報と 100% 一致しなければなりません。
この4つの鍵がすべて一致して初めて扉が開きます。出願番号や日付を誤って記載したり、DASコードを入力ミスしたりすると、USPTO は「該当書類を見つけられない」と処理します。
この場合、優先権証明書類が期限内に提出されなかったものとみなされ、優先権主張全体が認められないという重大な結果が生じる可能性があります。これは発明の新規性・進歩性喪失につながり、特許拒絶の直接原因となります。
DASコードは単に便利な制度ではなく、安全で信頼できる海外出願のための重要なセキュリティキーです。
先願の基本情報とこの4桁コードを正確に記載・管理するだけで、優先権立証にかかる多大な費用と時間を節約し、重大な手続リスクを防ぐことができます。
Pine IP Firm は、KIPO 出願段階から海外各国移行、PCT 手続まで続く全過程で DASコード管理体系を一つにつなぎ、最も安全で効率的な実行プランを提供します。
初期段階から体系的に管理することで、後に発生し得る拒絶理由通知、訂正・補正リスク、不要な費用を大幅に減らすことができます。皆様の大切な知的財産を守る信頼できるパートナーとなります。